INTRODUCTION

横山拓哉×内藤裕子の初タッグ!観る者すべてに「生きる」ことの本質を問いかける究極の三人芝居

今、演劇界でもっとも注目を浴びている演劇ユニット・iakuの横山拓也が2009年に発表した『エダニク』。開幕と同時に大きな反響を呼び、同年の第15回日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞。再演を重ねるごとに高い評価を得ております。
演出は市井に生きる人間の心の機微を丁寧な表現で高い評価を得ている演劇集団円の内藤裕子。この度の舞台化において横山拓也と内藤裕子の初タッグが実現いたしました。
ものがたりの舞台となっているのは、とある食肉加工センター。ある日、屠場で厳重に管理されているはずの牛の延髄が紛失。この事件をきっかけに初対面である取引先新入社員と加工センターの職人二人が食肉解体という仕事、企業間の駆け引き、立場の保守など、さまざまな価値観をぶつけ合い、議論が白熱していきます。
「生」が「死」に、「生き物」が「物体」に変わる現場で働く者たちの矜持、そして観る者すべてに「生きる」という意味の本質を問いかける究極の三人芝居『エダニク』に充実のスタッフ・キャストが挑みます。どうぞご期待ください!
ものがたり
東京近郊にある食肉加工センターの屠場の手前にある研磨室は職人たちの休憩室にもなっており、ここに勤める沢村(辰巳雄大)と玄田(加藤虎ノ介)が遅めの昼食をとっている。そこへ彼らの取引先の畜産農家の新入社員を名乗る一人の男・伊舞(小日向星一)が現れる。どこかゆったりしたしゃべり方を含めて世間知らずな感じを醸し出す伊舞はその場所に居続ける。
すると牛の屠室でBSE検査に必要な延髄が紛失し、騒動になっていることが知らされる。延髄の紛失はスクリーニング検査が出来なくなり、会社の信用の損失につながる。その事態にピンときていない伊舞に対して玄田が伊舞に解体作業の流れを淡々と説明する。それに対し、伊舞は畜産農家の立場から大切に育てた牛や豚だから「生命」として大切に扱ってほしいと。玄田と伊舞、それぞれの立場の違いから、ふたりの主張はやがて言い合いと発展していく。
2人の間に沢村が割って入るも収拾はつかず。
やがて一本の電話がかかってきて、紛失した延髄の所在、そして犯人が明らかになっていくのだが・・・。

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